PARTNER INTERVIEW

株式会社 日本旅行
ソリューション事業本部 公務・地域事業部
竹尾 雅人
パートナーインタビュー 株式会社日本旅行

我が国において、最も歴史のある総合旅行会社である「株式会社日本旅行」。コロナの流行で人々の移動が制限され、旅行業界は未だかつてない事態に直面しました。
そのような中、コロナワクチン接種プロジェクトを日本全国の市町村だけでなく、企業・大学の職域接種や防衛省・自衛隊による大規模接種まで成功させた株式会社日本旅行の竹尾氏に、当時を振り返りながらお話を伺いました。

旅行会社である御社がワクチン接種に乗り出した経緯を教えてください。

パートナーインタビュー 株式会社日本旅行竹尾氏:2020年の秋頃からコロナのワクチン接種の話が国から出始めました。我々も2020年度は非常に厳しい状況だったので、「次年度は生き残りをかけてどうしていくか」という中、ワクチン接種のお手伝いであればできるのではないかという話になりました。元々、全国の自治体様には観光分野や地方創生の分野で実績がありましたので、全国的に自治体様へのワクチンの集団接種事業への営業をかけていました。
弊社としても集団接種ということになれば全国展開での実施を想定しており、また当時は会社として「社会課題の解決」を掲げ始めた頃でした。ワクチン接種はまさにそうですよね。「ワクチンを接種してコロナを乗り越えないといけない」という、当時の社会課題の一丁目一番地だったわけです。それを乗り越えてこそ、お客様が再び旅行に行っていただける世の中を取り戻すためにも、会社全体で「社会課題の解決」というテーマで、会社としても大きく舵を切りました。

パートナーインタビュー 株式会社日本旅行

マーソとのお取引きいただくことになったのはどのような経緯だったんでしょうか。

竹尾氏:2020年の暮れから2021年初頭、国としてやっとワクチンの確保ができるという話になり、厚労省からもある程度指針が出始めました。当社としては、接種体制の運営はなんとか準備できるという状態になったのですが、予約システムがないという課題に直面しました。弊社は、大会やイベントを取り扱っていたこともあり、既存の予約システムもありましたが、ワクチン接種となると接種券への対応や接種回数の確認など必要となる業務要件が多々あり、我々の既存システムでは対応が困難でした。そのためワクチン接種に対応できる予約システムを新たに探す必要がありました。
ワクチン接種は医療行為にあたりますので、当然我々だけではできなく、医療領域の部分と予約システムのIT部分をやっていただけるパートナーを必死に探していました。そしてそれは、まさにマーソが取り組まれていた分野でした。
探すといっても、そもそもそのような分野の方との協業はいままであまりありませんでしたが、とにかくネットサーフィンをして「ワクチン接種」で探していましたら、たまたまマーソのサイトが上位に表示されていて、コンタクトを取らせていただきました。

他会社のお話も聞かれたことと思いますが、マーソに決めた一番のポイントは何でしたか?

パートナーインタビュー 株式会社日本旅行竹尾氏:圧倒的な実績の数ですね。提案する上でのアドバンテージになると考えました。
マーソには住民健診等で自治体様の実績が既にかなりあったんですよね。これはすごく安心感がありました。我々も実際に営業していますと、やはり実績を問われます。他の分野の実績はあるんですけど、ワクチン接種の実績は当然ありません。ワクチン接種の実績はどこにもないと思いますが、営業の際は予約領域や医療領域における実績が必要だろうと考えたわけです。
そのため、マーソとの協業であれば、予約システム領域での全国数多くの実績の数をうたうことができるし、我々としても安心して提案ができると思いました。

パートナーインタビュー 株式会社日本旅行

自治体様さんからしたら色々な旅行会社、地場の会社もあったと思うのですが、その中で御社が選ばれるポイントは何だったと思いますか? 例えば価格だったり・・・

竹尾氏:価格というよりは体制ですね。当時、自治体様で多かった要望は、「全部丸ごと委託したい」。つまり、全ての業務を一社で完結できることが、条件の一番でした。
最初の頃は自治体様も対応に苦慮されていた状況だったこともあり、しっかりやってくれそうなところで、スピード感を持って対応できるかどうかが重要だったと思います。当時、旅行の仕事がない中で必死に各地域の弊社の営業担当が自治体様と信頼関係を構築し、弊社にワクチンの接種運営をお任せいただけたことだと思います。
あとは本当にマーソの実績でしょうね。こと予約システムだけでいうと、住民健診であれだけの実績があるっていうのは大きい。資料でも最初に実績のページを出しました。

マーソの予約システムに対する反応はどうでしたか。

竹尾氏:最初は、正直申し上げて「SaaS」というシステム形態が、なかなか理解してもらえませんでした。自治体様からは、「システムを変えろ」と言われたこともありました。(笑
ただ、自治体様としてもとっかかりこそ実績でしたが、マーソには実績に裏打ちされた利用のしやすさがあり、実際に使ってみて良かったのだと思います。ある時から予約システムはマーソのシステムをと、自治体様から指定されるようにもなりました。

ワクチン接種予約システムの営業という初めての挑戦で、苦労した点はありましたか?

竹尾氏:我々も全員がITに詳しいわけではなく、最初の頃は現場スタッフに予約システムについて理解してもらうのが本当に難しかったです。
弊社も各種様々な大会やイベントをサポートしてきたので運営についてはある程度ノウハウがあったのですが、接種の運営体制において、予約システムを扱うとなると自治体様に説明をしなければならない。現場のスタッフにも伝え、理解してもらわなくてはならない。これが非常に高いハードルであり、スピード感も必要でした。弊社の営業担当者は自治体様から色々とご要望を承りますが、SaaSなので、できることとできないことがある。それをマーソと何度も何度も議論をした記憶があります。また、運営開始までに自治体様から求められる諸条件を実現していかないとならない。 我々はITにすべて詳しいわけではないので、現場の営業担当者も自治体様に質問されてもすぐには答えられず、マーソに確認して答えるというやり取りを最初の頃はよくしていました。支店からの問い合わせには、マーソにサポートセンターを設けていただいて対応してもらいました。時には我々本社の担当者が直接自治体様に出向き、またマーソにも一緒に行っていただいたこともありました。

防衛省様のワクチン接種についてお伺いします。受託から予約開始までの期間が非常に短いプロジェクトだったとお伺いしていますが、どのような状況でしたか。

竹尾氏:マーソの予約システムはSaaSだと言いながら、かなり調整していただきました。本当に期間が短かった中で、マーソの皆様には色々な形で工夫していただき、カスタマイズできないものをしていただきました。
初めて直面するコロナ禍という未曾有の事態の中、本当に見えない何かと戦っているみたいな気持ちにさせられる状況でした。ですが、防衛省さんの大規模接種センターを運営できたという実績は大きかったです。

防衛省様からは表彰されたそうですね。

竹尾氏:本当に光栄なことで、弊社もあらゆるリソースを活用し、また多くのパートナーにも多大な協力をいただきました。携わった全ての関係者が一丸となって乗り越えた結果です。この領域における弊社の実績としても大きくなりました。大規模接種センターでは自衛隊と民間が一体となって実施しましたが、そのような事例は初めだとお聞きしております。 
弊社としてもそこに携われたとことは、大変良かったと思っています。

弊社にも表彰状をいただきありがとうございました。入口に飾っています。

竹尾氏:本当に結果的に御社とタッグを組ませていただいて、弊社の中でも御社は重要なパートナー企業として認識されています。今まで弊社の中では”パートナー企業”というキーワードがなかったのですが、このワクチン事業を機にパートナー企業様とのアライアンス強化が、今後の企業ビジョンにおいても非常に大きな位置付けになっています。
この点が、御社とご一緒させていただいて、弊社の中で大きく変わったところです。
パートナー企業様とは上手くいく事もいかない事も共に乗り越えてしっかり組ませていただくということで、今後も継続して取り組みを続けることが、重要なことだと考えています。

個人的にはここが弊社の中で変化が起きたところ、イノベーションだったと思っています。

御社ともワクチンではこのような形でしたが、今後どういう形でアライアンスを組めるか、発展できるようなものができればいいなと思っています。

大規模接種センターはその役割を終えて運営終了となりましたが、現在でも日本全国の市町村でワクチン接種は続いています。接種開始当初は「1年かかっても終わらない」と、多くの報道がなされたワクチン接種の裏側には、多くの人の使命感と必死の努力がありました。有事を共に乗り切ることで生まれた日本旅行様との関係性は、現在では弊社の事業推進に欠かせないものとなっています。